SPUS 有用安全考房が力を入れている事業の一つ目は、現実に近い状況でリスクアセスメントを体験する『実感研修(Actual Feel Study)』です。
実際の機械装置は複雑で規模も大きく、研修の題材として扱うには多くの制約があります。そこで、物体やエネルギーなど機械に存在する危険源と、作業者を模したモデルを用い、潜在性の見える化(Visualizing
Potentiality)を行います。
潜在性の見える化とは、“危険の芽” を発見することです。
モデルという現実(Reality)を使いながら、機械装置の作動と人の動作を仮想(Virtuality)するところに、この研修ならではの独自性があります。また、研修を通じて
影種(Still Well)、揺味(Live Shift)、紀射(First Glow)を実感し、事象の背後に潜む『何も起きていない理由』に気づく感性を育てます。
“何も起きていない理由” に気づくことは、危険の前兆を読み解く感性を育てることでもあります。 適切なリスクアセスメントにより、安全性の高い機械装置が普及するよう、多くの中小企業に対して実感研修を行っています。
※本研修は、『特願2026-077779 実感研修方法およびシステム』に基づいて構成されています。
ご案内
私たち SPUS 有用安全考房の名称は、『Study and Practice of Useful Safety』を意味します。学ぶことと行うことを両輪とし、安全性だけでなく、生産性や経済性との三立を目指すことを目的に、座右の銘である『知行合一』を理念としています。
現場ではリスクアセスメントが最も重要です。特に危険性同定では、心に宿る暗黙知を活かし、集められた情報の中から本質的なものを見逃さないよう、安全性と未然防止の核心に迫っていきます。このような背景から、多くの皆さまに本来のリスクアセスメントの姿をお伝えするため、ワークショップ『実感研修
Actual Feel Study』をご用意しております。
初めての方も、さらにレベルアップを目指す方も、SPUS 有用安全考房のワークショップの場で、リスクアセスメントを深めていただきたいと願っています。いつでも、喜んでお手伝いをさせていただきます。
RA インストラクター
夢見凪 (Yumemi Nagi)
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研修要領(2026年10月開講)
潜在性の見える化(リスクアセスメント)
実感研修(Actual Feel Study)は、机上の知識ではなく、“危険の芽がどのように立ち上がるか”を身体で理解するための実習型プログラムです。タシットピース(Tacit Pieces)を用いて、危険源・危険状態・危険事象の関係を立体的に読み取り、現場で求められる洞察力・俯瞰力・推理力を育てます。
研修では、RA/5Rs(Retrieve, Reveal, Render, Relate, Resolve)の前半段階を中心に、
• 影種(Still Well)に潜む静かな情報をすくい上げ
• 揺味(Live Shift)が生まれる瞬間を捉え
• 紀射(First Glow)が立ち上がる過程を読み解き
危険の芽が“兆し”として現れるまでの知の動きを体感します。
タシットピース(Tacit Pieces)は、実機の複雑さを適度に削ぎ落としつつ、危険の構造を俯瞰できるよう設計されています。現実(Reality)と仮想(Virtuality)の接点を行き来しながら、潜在する危険性を丁寧に読み取るための道具です。少人数制のグループワークにより、参加者同士が気づきや判断の揺れを共有し、実務に直結するコミュニケーション力も育まれます。
初心者から中級者まで、経験にとらわれず、“感じることを学びに変える”ことができる研修です。
現代の情報技術の粋である Virtual Reality は多様な分野で活用されていますが、実感研修では、現実の事象をそのまま仮想化する Realistic
Virtuality を適用しています。情報技術が Data Science として形式知を扱う先端技術だとすれば、Tacit Pieces
は手作り感のある Craft Science として暗黙知を扱う人間技術に位置付けられます。形式知と暗黙知の両面から「危険の芽」と「安全の形」を捉えることで、実感研修はより深い気づきを引き出します。
こうした「現実を素材にした学び」を支えているのが、タシットピースです。
特徴
深く永い学びとするため、 3〜6 名の少人数制によるグループワークを採用しています。
初心者・中級者にかかわらず、過去の経験にとらわれることなく、感じたことを学びに変えていきます。
実務においても困りごとの相談ができる、新しいコミュニケーショングループが形成されます。
潜在性の見える化は、SoF コンシェルジュ(Safety of Factory Concierge)を目指す方にとっての基本研修です。
SoF コンシェルジュは、機械安全・環境安全・労働安全からなる工場安全を実践する専門職です。
募集要項
| 研修 | 潜在性の見える化(危険性同定) |
|---|---|
| 日数 | 1日(平日のみ) |
| 時間 | 10~15時(昼食会 1時間含む) 各自で昼食を持参 |
| 対象 | リスクアセスメントの初心者、多少の経験者 子育て・保育・看護の経験者に推奨 |
| 定員 | 3~5名/回(グループワークあり) |
| 費用 | 33,000 円/名(税込) 受付確認後に指定口座へ銀行振込 |
| 申込 | コンタクトからメールで |
| 備考 | 当初は東京都品川区で開催予定 |
申込期間は、開催日2か月前から、締め切りは開催日の1か月前までとします。
お申し込みやご連絡はメールで行います(フリーメールの利用はお断り)。
いずれの研修も、まとまった人数でのお申し込みができます。
複数の方を同時にお申込みいただければ、同一グループで実習できます。
申込者に受付確認メールを返信しますので、指定口座へ費用をお振り込みください。
振込手数料は、申し込みされる方の負担といたします。
請求書が必要な場合は、申込時にその旨をお知らせください。
領収書が必要な場合には、申込時に宛名・摘要をお知らせください。
実感研修の運営は、インボイス非対応の個人事業主が担当しております。
定員を超過した場合には、申込された方へ受付終了をご連絡いたします。
申込数が最低数未満の場合は研修を中止し、支払済みの方へ費用を返金いたします。
研修が中止の場合、開催日の1か月前に申込者宛てに中止をご連絡いたします。
申し込みの取り消しは開催日の2週間前までとし、支払済みの費用を返金いたします。
それ以降は取り消しできませんので、支払い済みの費用の返金もありません。
ただし、自然災害や交通機関の乱れ、ケガや病気などの場合を除きます。
地震や台風による災害などの場合は中止し、支払い済みの方へ費用を返金いたします。
研修内容
| 研修 | 潜在性の見える化(危険性同定) |
|---|---|
| 課題 | 危険源・危険状態・危険事象の分析 |
| 手法 | Risk Assessment / 5Rs |
| 教材 | 説明書、規格書、メモ用紙 タシットピース |
| 特徴 | Tacit 暗黙知を鍛える研修 |
| 知識 | KJ法 (Kawakita Jiro Method) |
| 能力 | 対話力、洞察力、俯瞰力、推理力 |
| 講師 | SPUSに所属する機械系技術者 |
| 備考 | 筆記用具を持参、パソコンは不要 研修中の撮影・録音は不可 |
説明と実習の4時間、昼食会の1時間、合計5時間の研修です。
研修日の当日に教本と教材をお渡しいたします。
参考書やノートなどの持ち込みは可能です。
手書きの実習であるため、筆記用具を準備してください。
昼食会を行いますので、昼食を各自で準備してください。
開催日・開催地(2026年4月現在の予定)
SPUS®Actual Feel Study 2026 - Tokyo Shinagawa Series
| 課題 | 潜在性の見える化(危険性同定) |
|---|---|
| 2026年 10月 |
21日(水) 東京都 品川区 申込期間 8月21日 ~ 9月21日 |
| 2026年 11月 |
|
| 2026年 12月 |
16日(水) 東京都 品川区 申込期間 10月16日 ~ 11月16日 |
| 2027年 1月 |
|
| 2027年 2月 |
17日(水) 東京都 品川区 申込期間 12月17日 ~ 1月17日 |
| 2027年 3月 |
各回の参加者が確定した後に、各回の開催場所を決定いたします。
諸事情により、開催地を品川区の近隣市区に変更する場合があります。
あらかじめご承知おきください。
※予告
2027年の実感研修は、北信地域で1泊2日の開催を検討しております。
SPUS® Actual Feel Study 2027 - Northern Shinano Series
Lake Nojiri Resort / Nozawa Onsen Chalet / Obuse Hokusai Pass
Tacitability Fountain to Explicitability Mountain by Realistic Virtuality
with RA Instructor Yumemi Nagi
子育て経験者の皆様へ
子どもを育てる日々の中で、
「なんとなく危ない気がする」
「そろそろ動きそうだな」
「このままだと転びそう」
そんな“兆し”を感じ取った経験はありませんか。
SPUS の実感研修は、その感性をそのまま活かせる学びの場です。
「危険の芽がどのように立ち上がるのか」
「どんな揺れが前兆になるのか」
「何も起きていない理由はどこにあるのか」
子育てで培った観察力・判断力・気づきは、
機械安全の世界でも大きな価値を持ちます。
SPUS は、あなたの経験を「専門性」へとつなぐ考房です。
リスキリングとしても実感研修をご活用できます。
その他
実感研修は、企業の状況・対象機械・参加者の経験に合わせて柔軟にカスタマイズできます。
事前にカリキュラム案を提示し、ご納得いただいた後に正式な研修プランをお渡しいたします。
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潜在性の見える化
SPUS 有用安全考房の専門資格者が、タシットピース(Tacit Pieces)を用いて、全体を『俯瞰』できる状況を設営し、潜在性の見える化(Visualizing
Potentiality)の研修を行います。リスクアセスメントは、潜在している危険源と危険状態が出発点であることを、実習を通じて体得し、あるべき評価を追求できる能力を育みます。
潜在性の見える化では、RA/5Rs の前半である R1 Retrieve Risk(リスク抽出化)、R2 Reveal Risk(リスク可視化)、R3
Render Risk(リスク表出化) の三段階を中心に据え、危険の芽がどのように立ち上がるのかを、身体感覚として理解します。影種(Still
Well)の静けさを観察し、揺味(Live Shift)が生まれる瞬間を捉え、紀射(First Glow)が立ち上がるまでの“知の動き”を、タシットピース(Tacit
Pieces)を通じて丁寧に読み解きます。
タシットピース(Tacit Pieces)は、実機の複雑さを適度に削ぎ落としながらも、危険源・危険状態・危険事象の関係を立体的に理解できるよう設計されています。モデルの動き、人の動作、環境条件の変化を仮想(Virtuality)しながら、現実(Reality)との接点を探ることで、危険の芽がどこに潜み、どのように揺れ、どのように兆しとして現れるのかを、実感として掴むことができます。
使用制限設定
使用される状況や環境などの条件に合わせて、リスクアセスメントで必要となる使用制限を設定します。作業者・機械装置・環境の関係を俯瞰し、潜在的な制約条件を読み取ります。
ここでは、RA/5Rs の R1 Retrieve Risk に対応し、影種(Still Well)の段階で静かに沈んでいる情報をすくい上げる力を養います。
使用制限は、危険の芽がどこに潜んでいるかを示す“境界線”であり、作業者の行動範囲、機械装置の可動範囲、環境条件の変動などを丁寧に読み取ることで、潜在的な危険の存在を浮かび上がらせます。
危険源同定 ~ 危険状態同定 ~ 危険事象同定
潜在する危険源と、特定の条件で発生する危険状態に起因する危険事象までの経過を、危険性同定として設定します。ここでは、RA/5Rs の R2 Reveal
Risk(可視化) と R3 Render Risk(表出化) が中心となり、揺味(Live Shift)が生まれる瞬間を捉え、危険の芽が “像”
として現れる過程を理解します。
危険源の性質、危険状態の成立条件、危険事象の発生点を、ミニチュアモデルの動きと照らし合わせながら読み解きます。危険性同定は単なるリスト化ではなく、危険がどのように立ち上がるかという“物語”を理解する作業です。影種
→ 揺味 → 紀射 の流れを体験しながら、危険の芽がどのように兆しとして現れるかを、構造として捉えます。
危害同定 ~ 危険性同定
危険源の危険性や有害性、危険状態の成立条件から、危険事象ごとに危害を同定します。ここでは、RA/5Rs の R4 Relate Risk(形象化)
と R5 Resolve Risk(構成化) の考え方を取り入れ、危害の広がりや影響の揺れ幅を読み取ります。
危害同定は、単に“どの程度の怪我になるか”を判断する作業ではありません。危険源・危険状態・危険事象のつながりを網として捉え(連関構成)、その網を透観した先に、どの様な危害に至るのかを見通します。この段階で、危険の芽が“未来にどのような影響を及ぼすか”を理解し、危険性同定の精度を高めます。
危険源、危険状態、危険事象、危害、危険性に関係する『智・茅・知』の定義
静の暗黙知である影種と動の暗黙知である揺味の組み合わせにより、
静と動が交差している暗黙知である紀射が顕れます。
危険源、危険状態、危険事象、危害、危険性のいずれにも不確かさが存在するため、
種々の暗黙知を活かしてリスクアセスメントを行うことが重要です。
| 名称 | 区分 | 集合体 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 影種 Still Well |
暗黙知 | 智の泉 Tacitability Fountain |
静の泉、嗅覚知、変更点 |
| 揺味 Live Shift |
暗黙知 | 智の泉 Tacitability Fountain |
動の泉、聴覚知、変化点 |
| 紀射 First Glow |
暗黙知 | 智の泉 Tacitability Fountain |
湧の泉、触覚知、変異点 |
| 閃来 Shine Come |
暗想知 | 茅の森 Implicitability Countain |
閃の森、視覚知、変容点 |
| 結灯 Savor Light |
形式知 | 知の山 Explicitability Mountain |
照の山、味覚知、判然点 |
暗黙知と形式知の中間に位置する暗想知は、
それぞれの暗黙智と形式知に近い性質があります。
形式知化される過程の暗黙智・暗想茅を、
形式知に関連付けた知録が エルスワイ・アーカイヴス です。
暗黙知(影種、揺味、紀射)の関係
暗想知(湧の泉)= 暗黙知(静の泉) × 暗黙知(動の泉)
Tacitt (Cross) Tacit (Static) Tacit (Dynamic)
紀射 = 影種 × 揺味
First Glow Still Well Live Shift
静的な影種に動的な揺味が組み合わされて、
紀射は揺れを含む不確かな知になります。
危険源、危険状態、危険事象、危害、危険性の定義
危険源 Hazard = もの Object × エナジー Energy (潜力 Potential Power)
危険状態 Danger = 状況 Condition × 変化 Perception (違和感 Anomaly)
危険事象 Event = 部位 Site × エナジー Energy (撃力 Impact Power)
危害 Harm = 衝撃 Shock × 時間 Period (望まない連続性 X-Continuity)
危険性 Risk = ひどさ Severity × 確率 Probability (懸念 Concern)
暗黙知の意味と関係性で構成した暗想知から、
誰もが理解できる言葉や図表で表した情報が形式知です。
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新手法 RA/5Rs
リスクアセスメント新手法 RA/5Rs (Risk Assessment the Five Rs)
リスクアセスメント新手法 RA/5Rs は、暗黙知から形式知の生成プロセスを5つの段階に整理した体系です。現場に静かに沈んでいる潜みの知をすくい上げ、揺れを受け止め、兆しを捉え、関係を編み、未来を見通し、そして最後にそれらを共有知へと育てます。
その起点には、経験や環境の奥に潜む 影種(Still Well) が存在します。影種が刺激を受けると、知は揺れながら形を探る 揺味(Live
Shift) を生み、そこから判断へ向かう知である 紀射(First Glow) が立ち上がります。
紀射が立ち上がった後には、危険源・危険状態・危険事象のつながりを網として捉える 閃来(Shine Come)が形となって危害が認識され、その影響がどの程度になるのか、結灯(Savor
Light)に基づいて判定します。
従来のリスクアセスメントは、影種を『虚構』、揺味を『誤差』、紀射を『例外』として排除しがちでしたが、RA/5Rs はこれらを判断の前提として扱います。潜みと揺れを丁寧に扱うことで、判断の純度が高まり、未然知が強化され、事故や災害の予防につながります。
RA/5Rs は、暗黙知 ~ 暗想知 ~ 形式知の生成プロセスを5つの段階で体系化しています。
知の生成プロセス 5段階 (5Rs)
| 符合 | 段階 | 目的 | 作業 | 特徴 | 能力 |
|---|---|---|---|---|---|
| R1 | Retrieve | リスク 抽出化 |
Hazard Source Identification 危険源同定 |
Hidden Spotting 隠れている危険源を見抜く |
Insight 洞察性 |
| R2 | Reveal | リスク 可視化 |
Hazardous Situation Identification 危険状態同定 |
Line Scanning 状況の流れを読み取り、 危険状態を見つける |
Overview 俯瞰性 |
| R3 | Render | リスク 表出化 |
Hazardous Event Identification 危険事象同定 |
Scenario Mapping 筋書きを描き、 危険事象の構図を捉える |
Inference 推理性 |
| R4 | Relate | リスク 形象化 |
Harm Identification 危害同定 |
Eschew Unwrapping 分解しすぎずに、 危害の本質を見抜く |
Transpicuity 透観性 |
| R5 | Resolve | リスク 構成化 |
Hazardousness Identification 危険性同定 |
Potentiality Assessing 潜在的な危険性を見積もる |
Clarity 判然性 |
RA / 5Rs
読み:リスク・アセスメント・ザ・ファイヴ・アールズ
英文:Risk Assessment the Five Rs
(Retrieve, Reveal, Render, Relate, Resolve)
影種の静けさが揺味を呼び、揺味の中から紀射が立ち上がります。
紀射が関係の綱を編み、関係の綱が未来の広がりを照らします。
未来の広がりは、やがて人々の間で共有され、危機への備えとして像を持ちます。
RA/5Rs は、この流れをすくい取り、「暗黙知 → 暗想知 → 形式知」という知の生成プロセスとして体系化したものです。
従来のリスクアセスメントでは、影種は「虚構」、揺味は「誤差」、紀射は「例外」として排除されがちでした。しかし、 5Rs は、これらを判断の前提として扱い、潜みと揺れを丁寧に扱うことで、判断の純度を高め、未然知を強化し、事故や災害の予防につなげます。
リスクの定義『目的に対する不確かさの影響 (ISO 31000) 』を機械安全のリスクに適用するため、危険源・危険状態・危険事象に潜んでいる揺れを織り込んで、危険性同定という新たな指標を提案します。
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